先の衆院選では、SNSを中心に候補者や政策に関する偽・誤情報が大量に拡散しました。東洋大学の研究者による調査では、有権者が接触した偽・誤情報の約8割が「事実」だと誤認されていたことが明らかになっています。他人事ではない、この深刻な実態をご紹介します。
4月4日付の公明新聞より。
目次
偽・誤情報に接触した人は有権者の過半数
東洋大学社会学部の小笠原盛浩教授らが、衆院選投票日翌日に実施したインターネット調査(18〜79歳、約1,800人)の結果が注目されています。
選挙期間中に偽・誤情報を1件でも見聞きした人の割合は51.4%と過半数に上りました。さらに驚くべきは、接触した偽・誤情報の約8割が「事実」だと誤認されていたという点です。前回参院選直後の同様の調査では誤認識率が約35%だったことと比べ、今回は大幅に高い数字となっています。
選挙期間が極端に短く、ファクトチェックが投票日までに追いつかなかったことが大きな要因とされています。
「テレビ」が偽・誤情報の情報源1位という意外な事実
「偽・誤情報はSNSから広まる」というイメージをお持ちの方も多いと思います。しかし調査では、最初に偽・誤情報に接触した情報源として最も多く挙げられたのはテレビ(32.7%)で、次いでニュースサイト・アプリ(22.7%)、SNS(20%)という順でした。
なぜテレビが1位なのか。理由の一つは、テレビが偽・誤情報を「打ち消す」報道をしても、注意喚起の趣旨よりも偽・誤情報の内容そのものの方が記憶に残りやすいためだと小笠原教授は指摘します。また、党首討論や街頭演説の発言がファクトチェックされる前にそのまま報道されることで、視聴者がそれらを事実と受け取ってしまうケースもあります。
一方、SNSや動画共有サービスでは、再生数を稼ぐために政治家の発言を切り取って正反対の内容に仕立てたショート動画が多数投稿されるという問題も深刻化しています。AI機能によるファクトチェックも、必ずしも正確とは限らないとのことです。

騙されないために今日からできること
小笠原教授は、偽・誤情報に騙されないための対策として次の点を挙げています。
①複数の媒体で情報を比較する
SNSや動画サービスは、利用者が同意しやすい情報を優先表示するアルゴリズムで動いています。自分の意見に近い情報ばかりが届きやすい環境では、偽・誤情報を事実と信じてしまうリスクが高まります。テレビ・新聞・ニュースサイトなど複数の媒体を組み合わせることが重要です。
②ニュースが伝えている「事実」に注目する
偽・誤情報への注意喚起記事でも、見出しや冒頭に偽・誤情報の内容が使われることがあります。「この記事が伝えようとしている事実は何か」を意識しながら読む習慣が大切です。
③偽・誤情報の典型例を事前に知っておく
「投票用紙が書き換えられる」など、選挙のたびに繰り返し拡散される偽・誤情報のパターンがあります。あらかじめ知っておくだけで、騙されにくくなります。
まとめ
八王子市でも、令和8年度からスマートフォン教室に「偽情報・誤情報の被害と防止策を学ぶ講座」が新たに加わります(前回のブログでもご紹介しました)。高齢者だけでなく、SNSを日常的に使う若い世代にとっても、情報の真偽を見極める「情報リテラシー」はいまや必須のスキルです。
私も議員として、市民の皆さんが正確な情報をもとに判断できる環境づくりを、引き続き訴えていきたいと思います。
偽・誤情報はSNSだけでなくテレビからも広まっており、有権者の過半数が接触し、8割が事実と誤認しているという深刻な実態があります。複数の媒体で情報を比較し、情報の真偽を冷静に確認する習慣を心がけましょう。



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