先の参院選の厳しい結果を受け、公明党サブチャンネルに出演し、好評を博した国内最大級の政治・選挙サイト「選挙ドットコム」の鈴木邦和編集長。党が総括を発表した今、公明党再生への視点について話を伺いました。
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プロフィール

1989年生まれ。東京大学工学部卒。2012年、政治サイト「日本政治.com」起業。東京都議会議員などを経て、現職の選挙ドットコム編集長。現在は、自治体デジタルトランスフォーメーション(DX)の仕事にも従事。
参院選総括の評価と「より踏み込んだ改革」の必要性
総括は現状の「危機」を示す正確な分析
先の参院選総括について、鈴木編集長は以下のように評価しています。
- 評価できる点:
- 自民党支持層や無党派層からの信任不足、既成政党への国民の拒否感など、敗因を正確に分析している。
- 現状を「党存亡の危機」と位置付け、結果を真正面から受け止めている。
- 物足りない点:
- 今後の方向性については、選挙から短期間での議論だったため、踏み込みが足りないと感じる。
- 現行の活動の延長線では支持拡大は難しく、これまでとは違う層にいかに支持を広げるかが問われている。
- 掲げられたブランディング戦略や「サポーター制度(仮称)」だけでは不十分で、党の立て直しにはより踏み込んだ構造的な改革が求められる。
新たな支持層拡大に必要なこと
新たな支持層を獲得するためには、「創価学会との関係性を正しく認識してもらうこと」が重要だと指摘します。
- 創価学会が支持母体であることは問題なく、卑下する必要はない。
- しかし、さらなる支持層拡大のためには、多くの国民から「自分たちの代弁者」と見なされる政党になるべき。
- 過去の「国民会議」のように、幅広い候補者の擁立を一部取り入れるといった検討も必要ではないか。
政策は受け入れられている!若者・無党派層との「高いマッチ率」
政策が最も受け入れられているのは公明党
公明党の政策は有権者に受け入れられていないという見方に対し、鈴木編集長は「決してそうではない」と反論します。
- 若い世代の無党派層に対して、政策が最も受け入れられているのは公明党だと言える。
「投票マッチング」で証明された高い親和性
「選挙ドットコム」が提供する、自分の考えに近い政党を見つけるオンラインツール「投票マッチング」の結果が、この点を裏付けています。

先の参院選では約400万人が利用。そのうち約8割弱が無党派層、7割が40代以下。
最もマッチング率が高かったのは公明党で17.74%
【グラフ参照】
近年の大型選挙でも、公明党は一貫して高いマッチング率を誇っている。順位が入れ替わる既成政党の中で、常に上位に位置しているのは公明党以外にない。
背景にある「中道的な政治姿勢」
この高いマッチング率の背景は、「公明党が最も中道な政党である点に尽きる」と分析します。
- 無党派層や若者は、保守にもリベラルにも偏りすぎない中道的な考えに集まる傾向がある。
- 公明党の政策は、この「一番のボリュームゾーン」である中道的思考に合致している。
- 例:中道リベラルな選択的夫婦別姓を目指す一方、外交安全保障やエネルギー政策では現実的な路線を志向。
公明党の大衆に立脚した政治姿勢が無党派層や若者に受け入れられている証であり、「公明党がブレずに掲げていく姿勢は間違っていない」と強調します。
党再生に向けた今後の戦略と課題
発信力の強化は不可欠
「党の戦略転換として発信力の強化が不可欠」であり、特にネットメディアでの情報発信の課題を挙げます。
- ユーチューブ上の公明党関連動画は絶対数が少なく、中立的なものが大半。
- よりポジティブな動画を増やすための具体策:
- コンテンツを増やす。
- 公明党議員のネットメディアへの出演。
- 切り抜き動画の活用。
- 議員や支持者による動画投稿を増やす。
- インフルエンサーをはじめとする党外の第三者に語ってもらう。
- ユーチューブは支持者による再生回数が基盤となり広がるアルゴリズムのため、公明党には「勝てる」基盤があり、もっと伸ばせる余地がある。
情報発信で意識すべきこと
ネットメディアでは曖昧な情報への信頼を失いやすいため、真実を正確に伝えることが重要です。
- 公明党と創価学会の関係など、誤解を恐れず正確に情報提供した方が長期的には信頼される。
- 機関紙「公明新聞」は党員・支持者向けの発信を続けるべきだが、党全体としては新たな支持層獲得のための発信チャンネルや手法を開拓する必要がある。
女性支持の高さを強みに:議員活動の見直し
公明党が常に女性の支持が高い点を強みとしつつ、女性議員を増やすための議員活動モデルの見直しを提言します。
- 女性候補のさらなる増加は必須。
- 従来の政治活動モデルは男性中心で、女性が同様に活動を続けるには負担が大きいのが現状。
- 女性候補を増やすには、従来の活動モデルを見直し、子育て中の女性議員を軽減しフォローする体制を設けるなど工夫すべき。
最後に、「党が変わるチャンスであり、日本政治にとっても党改革の成否は重要」と締めくくりました。
鈴木 邦和(すずき・くにかず)
党サブチャンネルでの熱い議論も好評
鈴木編集長は、党サブチャンネルで伊佐進一前衆院議員と“忖度なし”で討論し、「マジで言っていいですか!?」と公明党への率直な評価を述べています。
- 今後の議席をシミュレーションすると**「10年後に消滅の危機」**だと指摘。
- 一方、**「公明議員は仕事ができる人しかいない」「政策的に正しい」**と評価。
- 党再生に向け、アピールのあり方などについてアドバイスを送っています。



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