【視察】青梅市「私立小中学校 給食費無償化」



八王子市では公立小中学校の給食費無償化を実施していますが、私立学校に通う児童生徒や、不登校等の理由で学校給食を食べられない子どもたちへの支援は、残念ながら実施できていません。

「同じ八王子市の子どもたちなのに、なぜ支援に差があるのか」という保護者の皆様の切実な声に応えるべく、先行して「私立・不登校・アレルギー等」を含む全児童生徒への支援をスタートさせた青梅市に視察してまいりました。

青梅市のプロフィール

青梅市は、東京都の北西部に位置し、豊かな自然と歴史的な街並みが共存する自治体です。現在は「子どもが真ん中」の街づくりを掲げ、子育て支援に注力しています。八王子市役所からは車で45分程でいくことができます。

項目内容
人口12万7,000人
学校数小学校:16校 / 中学校:10校 +1
児童生徒数義務教育課程全体で約8,180人
特産品:梅関連「吉野梅郷」にちなんだ
梅菓子、梅酒、梅干しなど
特産品:地酒銘酒「澤乃井」など
多摩川の清流を活かした酒造り
特産品:工芸・産業ホットマンの「1秒タオル」
伝統的な藍染など
特産品:グルメ「トウキョウX」の肉うどん、
わさび製品、青梅せんべいなど

「公平性」を貫く給付制度の設計

青梅市では、市立小中学校の無償化を開始した際、議会からも「私立等に通う家庭との公平性を図るべき」との声が上がり、制度設計がなされました 。

  • 対象の包括性: 私立学校(国立・都立含む)に通う子だけでなく、アレルギーで弁当を持参せざるを得ない子や、不登校傾向にある児童生徒も広く対象としています 。
  • 支給額の根拠: 市立小学校の学年別給食費(4,350円〜4,850円)の平均値から、小学生は月額 4,500円、中学生は 5,550円に設定されています 。
  • 実態に即した算定: 夏休み等を除いた年間 11ヶ月分を支給し、転入出時も日割り計算を省くことで、申請者・行政双方の事務負担を軽減しています 。

独自の財源確保「青梅市子供真ん中応援基金」

この施策を支える柱が、令和5年度末に設置された「青梅市こどもまんなか応援基金」です 。

  • 基金の原資: 市長等の期末手当引き上げ分を積み立てたコロナ対策基金などをスライドさせ、約3億円でスタートしました 。
  • 「使い道」へのこだわり: 給食費のみならず、保育園の副食費支援や芸術体験、教育備品の購入など、「子どものため」であれば幅広く活用できる柔軟性が特徴です 。
  • 持続可能な制度へ: 導入当初は基金を活用していましたが、令和7年度からは一般財源(市の通常の予算)に組み込み、恒久的な制度として継続する方針です 。

デジタル化による「プッシュ型」支援の追求

事務面では、対象者が約220人と小規模であることを活かし、先行的なデジタル運用を行っています 。

  • 完全電子申請の導入: 申請は全てスマートフォン等で行い、大きな混乱なく運用されています 。
  • 事務の効率化: 今後は一度申請すれば次年度以降の手続きが不要になる「プッシュ型(通知のみで支給)」への移行を目指しています 。

視察を終えて

視察を通じて強く感じたのは、青梅市の「同じ市民であり、同じ児童生徒である以上、学びの環境に差をつけない」という揺るぎない信念です。

八王子市においても、私立学校に通うお子さんや不登校のお子さんを持つご家庭が「取り残されている」と感じることのないよう、今回の視察で得た知見を活かし、一日も早い全児童生徒への支援実現に向けて全力で取り組んでまいります!


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