第64回東京都市議会議員研修会


2026年2月6日、東京26市の市議会議員が一堂に会する「第64回東京都市議会議員研修会」が開催されました。 今回のテーマは、私たちの生活に直結する「市区町村と共に進める東京全体のDX」

講師として、東京都のデジタル施策を牽引する宮坂学副知事を迎え、非常に熱のこもった講演を拝聴しました 。

なぜ「行政のデジタル化」が必要なのか?

宮坂副知事のお話の中で最も印象的だったのは、デジタル化は単なる効率化ではなく、「行政サービスを維持するための必須条件」であるという視点です。

  • 公務員数の減少への対応: 将来的に職員数が減少しても、行政サービスの質を落とさないためには、デジタル技術で職員一人ひとりの力を増幅させる必要があります 。
  • 「届ける力」の強化: 明治時代の「郵便」が情報の届け方を変えたように、現代はデジタルを使って「必要な支援を、必要な人に、即座に届ける」力を高めるべきだという考え方です 。

「GovTech(ガブテック)東京」との連携で進む共同化

東京都は新たに「GovTech東京」という団体を設立し、都内62市区町村がバラバラに行っていたシステム開発や人材確保を、共同で進める体制を整えています 。

  • コスト削減: パソコンの共同購入や学校の校務支援システムの共通化により、すでに数億円単位のコストメリットが出ています 。
  • 専門人材のシェア: 小規模な自治体では確保が難しいIT専門人材を、GovTech東京を通じて派遣・相談できる仕組みが構築されています 。

昨年視察した時の記事はコチラ

「東京アプリ」と地域の連携

現在、東京都が展開している「東京アプリ」についても議論がありました。

  • 1階と2階の構造: 多くの都民が利用する「東京アプリ」を1階部分(基盤)とし、各自治体独自のサービスや地域ポイントを2階部分として連携させる構想です 。
  • 誰一人取り残さない: スマホを持っていない方、マイナンバーカードを持っていない方への配慮をどう両立させるか。これはデジタル化を進める上で、私たちが最も注視しなければならない課題です 。

研修会に参加して

研修会では、SNSによる情報拡散が民主主義に与える影響や、セキュリティ対策としてのネットワーク分離の是非など、現場の議員から鋭い質問も飛び交いました 。

デジタル化の目的は、あくまで市民の皆様の利便性向上安全・安心の確保です。
便利な「東京アプリ」の普及も大切ですが、それが一部の人だけのメリットにならないよう、そして何より、災害時でも確実につながるネットワーク(衛星通信の活用など)の整備を急がなければならないと強く感じました 。

「役所がスマートフォンのポケットの中に入る」ような未来を実現しつつ、対面での温かい支援も大切にする。そんな「ハイブリッドな市政」を目指し、今回学んだDXの視点を今後の政策提言に活かしてまいります。


コメント