令和8年6月11日、八王子市議会の一般質問に立ちました。
①学校教育におけるプログラミング教育の充実
②メディアリテラシー教育の充実
③検索拡張生成AIの行政活用推進——
この3つのテーマで市の考えをただしました。前職プログラマーとして、そして一保護者として、子どもたちとデジタルの未来に正面から向き合った質問です。
目次
プログラミング教育:「使わせる」から「使いたい」学びへ
GIGAスクール構想により、八王子市内のすべての小中学校にChromebookが配備され、デジタル教育の基盤は整いました。しかし自分の子どもに「タブレット、何に使ってる?」と聞いたところ、「調べ物」「ドリル」「先生からプリントが配られる」という答えが返ってきました。
全国調査でも「発表・表現」「協働学習」「個別最適な学び」といった深い活用場面に端末を使っている学校は3〜5割にとどまっており、「使われている」けれど「使いこなされていない」という課題が浮き彫りになっています。
こうした状況を踏まえ、今回特にご提案したのが「桃太郎電鉄 教育版」の活用です。全国12,300校・小学校の約35%が導入済みで、導入教員の約98%が「学習意欲を高める」と回答しています。Webブラウザで動作するためChromebookでもそのまま使えます。
大阪府枚方市では全小中学校に一括導入し、子どもたちが「桃鉄に枚方市を追加してほしい」とゲーム制作者にプレゼンする授業が生まれました。地域の名産・歴史・産業を徹底調査し、ゲームへの興味が地域探究・調査・プレゼンテーションという本格的な学びへと自然につながった事例です。
2025年4月からは「マイ桃鉄」機能も追加され、子どもたちが自ら八王子の名産や歴史をゲームのマップに登録できるようになりました。「やらされる勉強」ではなく「やりたい学び」へ——ゲームはその入り口になると確信しています。
メディアリテラシー教育:「アルゴリズム」を知ることが身を守る力になる
SNSやインターネットが子どもたちの日常に深く入り込む中、闇バイトへの誘い込みやフェイク情報による被害が後を絶ちません。八王子市では「闇バイトクイズ」やセーフティ教室など取り組みが進んでいますが、今回さらに一歩踏み込んだテーマとして「アルゴリズムリテラシー」を提案しました。
YouTubeのおすすめ動画も、Googleの検索結果も、アルゴリズムが一人ひとりの行動履歴をもとに選んで表示しています。「自分で選んでいる」と感じていても、実はアルゴリズムが絞り込んだ情報の中だけを見ている——この仕組みを知ることが、情報に踊らされない力につながります。
市からは教員研修にアルゴリズムの仕組みへの理解を深める視点を取り入れていくとの答弁があり、保護者向けの啓発も充実させていくとしています。「またそんな動画ばかり見て」という叱責ではなく、「なんでこの動画がおすすめに出てくるんだろうね」という家庭での対話へ——学校と家庭が両輪となってメディアリテラシー教育を進めていくことが大切です。
検索拡張生成AI:宮崎県日向市視察の知見を八王子市へ
3月議会の質疑を受けて、5月14日に公明党会派で宮崎県日向市を視察しました。職員約600名の日向市では、AI月間利用率78%・議会答弁での活用率100%という全国トップ水準の成果を達成しています(全国平均約30%)。
視察で最も印象に残った言葉は「成果指標を持っているかどうかが、定着するかどうかの最大の分かれ目だ」という担当者の言葉です。日向市は2年間で78回・861名への研修を月3〜4回のペースで継続し、各部署の業務に特化した内容にカスタマイズしてきた結果がこの利用率につながっています。
八王子市では今年度から検索拡張生成AIを導入し、令和8年度50%・令和9年度60%の利用率を目標に掲げています。議会会議録・例規集・業務マニュアル等を読み込ませ、各部署が責任を持ってデータを最新化する運用体制も整える方針です。また、市長自らが率先してAIを活用し、その姿勢を庁内に示すことが全庁への普及の鍵であると市長からも力強い答弁をいただきました。
まとめ
プログラミング教育・メディアリテラシー・AI行政活用——3つのテーマはいずれも「デジタルを使いこなす力」をどう育て、活かすかという問いでつながっています。子どもたちの未来と、市民サービスの向上のために、引き続き議会から積極的に提案してまいります。






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