4月15日(水)、町田市の給食センターを視察してきました!
町田市では、2005年から中学校でランチボックス形式の選択制給食を実施してきましたが、利用率は10数%にまで低迷。共働き家庭の増加や食の多様化が進む中、「温かくおいしい給食を」という声を受け、2025年度までに全中学校での全員給食を実現しました。
整備にあたっては、民間事業者のノウハウと資金力を活用するPFI手法(BTO方式)を採用し、15年間の長期契約で一貫した運営を実現しています。市内を4つのエリアに分けて給食センターを配置し、最大規模の「町田忠生小山エリアセンター」では1日約4,000食、全体で約10,000食を供給する体制を整えました。
給食の質へのこだわりも徹底しており、「美しく味良く」「温もり」「四季を愉しむ」という三つのキーワードのもと、地場産野菜の活用、生徒と一緒に考える献立づくり、食物アレルギー専用献立の整備など、食育の観点も深く組み込まれています。各学校への配送は概ね30分以内を徹底し、断熱食缶で「温かいものは温かく」届ける工夫がなされています。

目次
最大の注目点:給食センターが地域の「健康づくり拠点」に
今回の視察で特に印象的だったのが、給食センターを単なる調理施設にとどめない、町田市ならではの発想です。
地域開放型カフェ「Loop」の併設
民間事業者(シダックス大新東ヒューマンサービス(株))が運営する地域開放型カフェ「Loop」を給食センターに併設。内装費・人件費・運営費はすべて事業者が負担し、市は厨房部分の行政財産使用料を徴収するという仕組みです。
- 給食ランチ(1食680円):学校と同じ献立を一般市民に提供する「給食の試食事業」
- 独自メニュー:土日・長期休暇中はパスタなどのブランドメニューも提供
「公共施設という感じがしないよう、事業者負担でデザイナーに発注した」という担当者の言葉通り、高齢者がピアノ演奏を楽しんだり、学生が集まったりする多世代交流の拠点になりつつあります。



学童保育への給食提供・食育・防災機能
給食センターが稼働しない夏休みなどの長期休暇期間を活用し、学童保育クラブへの昼食提供も実施。昨年度は10日間・約400食を1食500円で提供し、今年度は8校へ拡大予定です。
また、センターには災害対応の備蓄倉庫や停電・断水時でも使えるプロパンガス対応の調理器具を整備。従業員の約80%が地元市民で、有事の際も徒歩で駆けつけられる体制を確保しています。さらに、栄養士や調理員による健康講座・料理教室、食と運動を組み合わせた健康づくり活動など、「食を知る・学ぶ・実践する」拠点としての機能も盛り込まれています。
まとめ
給食を届けるだけでなく、カフェ・食育・学童支援・防災・地域交流という複数の価値を一つの施設から生み出していく——これは「地域とつながりあい、新しい価値を生み出しつづける」という町田市の理念が形になったものだと感じました。
八王子市においても、学校給食のあり方や施設整備は今後の重要な課題です。給食提供以外の時間・空間をどう地域に還元するか。この町田市の取り組みを大いに参考にしながら、八王子市の施策に活かせるよう、議会でもしっかり議論を深めていきたいと思います。
「おいしく食べて、地域みんなで健康に」——この理念のもと、町田市の給食センターはカフェ・学童支援・食育・防災拠点として地域全体に開かれた施設へと進化しています。給食を起点に地域をつなぐこの先進的な取り組みを、八王子市の給食行政にもぜひ活かしていきたいと感じた視察でした。


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