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【2022/1/17 3面インタビュー】自助、共助の強化で命守る


1995年1月17日早朝に兵庫県南部地域を襲った阪神・淡路大震災。都市を壊滅させ、6434人の尊い命を奪った災禍の教訓をどう生かしていくか。被災地の神戸市に設立された防災学習施設「人と防災未来センター」の河田惠昭センター長のインタビューが公明新聞に掲載されました。

国内外からの支援に恩返し/「防災絵本100年計画」に着手

 ――人と防災未来センターが果たしてきた役割は。

 河田惠昭センター長 大震災当時、国内外からいただいたご支援の恩返しとして、震災の教訓を発信し、活用してもらおうと取り組んできた。

具体的には、

  1. 被災者から寄せられたモノ資料の展示
  2. 防災・減災の若手研究者の育成
  3. 震災関連資料の収集・保存・発信
  4. 防災分野の知見に関する国際交流
  5. 自治体の災害対応能力の向上支援
  6. 大規模災害時の現地派遣 などだ。

 センターは47都道府県と災害時の応援協定を締結。これまで全国の防災担当職員約1万人に実務研修を行ったほか、コロナ禍に対応した避難所運営マニュアルも全国に発信してきた。

 ――巨大地震の発生が予測されている。命を守る災害対策に必要なことは。

 河田 自助と地域コミュニティーを中心とした共助が大切である。例えば震動時間が長い巨大地震では、家具の転倒防止策を講じても、役に立たず倒れる可能性が高い。家具のある部屋では就寝しないなどの自助の心掛けが重要だ。さらに高齢者や障がい者といった避難時の要支援者の命を守るため、どこに誰が住んでいるかなどの情報把握や日常的な避難訓練など、住民組織や消防署、消防団などを含めた危機管理体制の構築が欠かせない。

 ――センターとして力を入れている取り組みは。

 河田 今年から「防災絵本100年計画」に着手することになっている。災害経験や防災・減災の知恵を公募し、プロの絵本作家によって、毎年5冊ずつ絵本を作成して、各国語に翻訳を進め、世界中の大学と協力し、インターネットを通して無償で発信していく。ぜひ世界中の多くの子どもたちに読んでもらいたい。これを100年続け、防災の文化を後世に引き継ぐことができればと考えている。


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